生命・環境科学部「環境科学科」

環境は今が一番面白い

学生へのインタビューvol-2

ーー麻布大学に入学したきっかけは何ですか?

上野)高校の部活動の顧問の先生から、「生き物が好きなら麻布大学がいいよ」と勧めていただいたことがきっかけです。「大学1年生からいっぱい研究ができるから、あなたに合っていると思う」と言われ、自分の興味とも近かったのでここに決めました。

ーーどんな生き物が好きですか?


上野)私は深海魚が好きです。魚類が好きなのですが、深海魚はほかの魚類と比べてまだ生態的に未知な部分が多いことが興味をそそります。ニュースで「新種の深海魚が発見された」と聞くとすぐに調べちゃいます(笑)。

ーー1年生の後期から研究室でも研究活動をしながら学生生活を送られています。「研究したい!」という想いはもともと強かったのでしょうか?

上野)小学校の理科の先生が、実験をたくさんやる方だったことがその想いのきっかけになったと思います。そのころ実験で、「物質を混ぜてこんなことが起きるんだ!」「生物の体ってこんな構造をしているんだ!」という驚きや感動があり、研究への興味はとても強かったです。

ーーいま取り組んでいる研究について教えてください。

上野)水に流れでる化学物質は、そこに生息する生物に何らかの影響を与える可能性があります。私はその中でも、水生生物の成長に重要なホルモンである「甲状腺ホルモン」の働きに対する化学物質の悪影響を調べています。人間活動の中で、化学物質が川や海へ流れることをすべてストップすることは難しいです。私の研究は、そうした状況において少しでも生物に影響が出ないような対策に活かすための研究になります。

ーー在学中の研究における目標はどんなことですか?

上野)「どのような物質が甲状腺ホルモンの働きに影響を与えるのか」ということがわかると、流してはいけない物質はもちろん、あまり気にしなくてもいい物質もわかってきます。人々の生活にとって1つの指標となるような、そんな研究結果が導ければいいなと思っています。

ーー3年生で早くも就職が決まったと伺いました。

上野)卒業後は、正社員型派遣研究員として働くことに決めました。さまざまな大手企業に研究者として派遣される仕事です。私自身ほかの分野も含めていろいろなことを研究したいという想いが強く、1つの分野に絞るよりも多くの経験ができる仕事を選びました。
現在の水生生物の分野だけでなく、製薬の分野などにも興味があり、そうした経験もできればいいなと思っています。

最終的には、自分の関わった研究が少しでも社会に貢献できていれば嬉しいですね。